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【朗報】中村憲剛さん、『奥川雅也、伊藤洋輝、旗手怜央はなぜ招集外だったのか?』を解説してくれる

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奥川雅也、伊藤洋輝、旗手怜央はなぜ招集外だったのか? 中村憲剛が森保監督の選考理由を解説《吉田・冨安の代役CBも予想》

 変化のないメンバー選考には、はっきりとした理由がある。

 カタールW杯アジア最終予選の重要な局面となる1月27日の中国戦、2月1日のサウジアラビア戦に臨むメンバーは、16人の海外組と7人の国内組で構成される。直前にキャンプを行なった国内組、結果を残している海外組からの抜擢はほぼなかった。

 森保一監督の選考について、元日本代表MF中村憲剛氏に話を聞く。最終予選を勝ち抜いてW杯に出場した経験者は、指揮官の狙いを解き明かしてくれた。さらに、緊急事態が発生したCBについても触れてもらう。

◆◆◆

 22日のメンバー発表翌日に、恐れていたことが起きてしまいました。ケガで招集外だった吉田麻也に続いて、冨安健洋もケガで不参加となったのです。レギュラーのCBふたりを同時に欠く。これは紛れもない緊急事態です。

 CBの候補では谷口彰悟、板倉滉、植田直通の3人が選ばれていて、冨安に代わって中谷進之介が追加招集されました。吉田ひとりの欠場ならば、冨安とコンビを組むのは谷口か板倉のどちらかと予想していました。冨安も不在ということで選手起用は読みにくくなりましたが、先発には谷口と板倉を予想します。

吉田と冨安の不在を嘆いても仕方がない

 谷口は昨年11月に続いての選出で、それ以前も招集されCBで出場しています。板倉は東京五輪にCBとして出場し、今シーズンは所属先のシャルケで実戦を積んでいます。

 11月の2試合に招集されなかった植田は、冨安が不在だった昨年9月のオマーン戦に先発しました。最終予選の経験を持っているわけです。合流後の練習でパフォーマンスを示せば、先発に選ばれてもおかしくありません。

 中谷は直前の国内合宿で、しっかりとしたパフォーマンスを見せたからこその招集でしょう。その合宿でコンビを組んだ谷口と、同時に出場する可能性はあると思います。

 CBというポジションは、チームの守備戦術における根幹の部分であり、頻繁に変えるわけにはいきません。そういう意味でCBのバックアッパーは、なかなか出場の機会がありません。どちらかひとりならまだしも、日本の堅守を支えてきた2人が同時にいなくなるシチュエーションは予想しにくかったですし、非常に難しい局面です。

 ここは誰がピッチに立つとしても、存在感を示すことでチームの勝利につなげてほしい。吉田と冨安の不在を嘆いても仕方がないですし、チーム内にもそういった空気感はないでしょう。

 代わって出場する選手には「自分がCBとして守備を統率し、しっかり守る」という気概あるプレーを期待します。日本代表はこれまでも、そうやって各ポジションで新陳代謝をしてきた歴史があるので、今回もそのきっかけになればと思います。

 一方、攻撃陣では三笘薫が不在です。代表デビュー戦となった昨年11月のオマーン戦では、後半開始から出場してファーストプレーで長い距離のドリブルを試み、ファウルを獲得したことで試合の流れをガラリと変えました。その後は所属クラブでも試合に出続けていたので、個人的にも楽しみにしていたのですが、残念ながらケガで招集が叶いませんでした。

 これまでの選手起用から判断すれば、4-3-3の左ウイングは南野拓実になるでしょう。気になるのはオプションです。原口元気や浅野拓磨を起用するのか。それとも、堂安律や久保建英を左サイドへ回すのか。変化をつけるオプションに注目しています。

 所属クラブでのパフォーマンスを見ると、久保は状態が良さそうです。試合展開や状況によっては彼をトップ下に置く4-2-3-1や4-2-1-3へのシステムチェンジがあるかもしれません。

 南野、浅野、久保らは、所属クラブでゴールを決めています。前田大然もデビュー戦でいきなり得点をあげました。クラブでのパフォーマンスをそのまま代表へ持ち込み、チームに勢いをもたらしてほしいですね。

奥川、伊藤、旗手らが招集されなかった理由とは

 今回のメンバーについては、「いつもどおり」といった声が聞こえてきます。直前に国内組のキャンプが行なわれたにも関わらず、海外組が多く選ばれたことで、変化に乏しい印象が生まれたのかもしれません。

 個人的な見解を示せば、この時期の試合で海外組が多く招集されるのは、ある程度仕方がないことかなと思います。

 国内組は1カ月以上のオフが明けて自主トレを挟み、今月17日から5日間の合宿に臨みました。しかし、1月21日のウズベキスタン戦が中止になったことで、実戦を経ずに最終予選に臨まなければならなくなりました。

 シーズンインまでの準備は、キャンプを経て練習試合を3つ、4つ消化して開幕というのが一般的です。ウズベキスタン戦を消化できていたとしても、国内組は通常より駆け足のスケジュールになります。試合勘やコンディションなどを考えれば、昨年からシーズンが続いていて、ウインターブレイクが挟まったとはいえ数試合を消化している海外組が多くなるのは、必然と言っていいと思います。

 またメディアのみなさんの反応を見ると、現在クラブでレギュラーとして出場し、評価を得ている奥川雅也や伊藤洋輝といった選手の招集が予想されたようです。僕自身も、日本代表でプレーする彼らを見てみたいと思っています。

 ただ、「新戦力」の招集については、公式戦の前にテストマッチがある日程がベターです。テストマッチへ向けたトレーニングや実際のテストマッチで、色々な意味で新戦力のフィット感を確認できる時間的な余裕を持てるからです。後々のチームの構成を考えれば、新戦力の招集は「あり」だとつねに考えています。

 しかし、今回の最終予選はすべて2連戦の日程で、テストマッチはありません。プレビュー原稿では毎回「大一番」と書いてきましたが、ホーム2連戦の今回は勝ち点6を絶対に取らなければならない戦いになります。そういう意味ではこの日程、このタイミングでチームの雰囲気や戦いかたを初めて体験する選手の招集は、現実的にかなり難しいと考えられます。

 1月にセルティックへ移籍した前田は招集されましたが、同じタイミングで同クラブに加入した旗手怜央は招集外でした。そこにはふたつの違いがあると思います。アンジェ・ポステコグルー監督のもとでプレーしたことがあるかどうかと、負傷者の状況です。

 森保監督も会見で言及していましたが、前田は横浜F・マリノスでポステコグルー監督の薫陶を受けており、移籍直後でもチームを離れることが大きなマイナスにはならない。古橋亨梧がケガで招集外のなかでは、試合での起用も十分に考えられます。

 それに対して旗手は、ポステコグルー監督のもとで初めてプレーしています。いまはチームを離れないほうがいいと、森保監督は判断したのでしょう。そして、最終予選で主力となっている中盤の選手に離脱者がいないこと、旗手自身がまだ日本代表で試合に出ていないことが加味されたと思います。彼を起用するかどうかの可能性を、総合的に見極めての判断だったと理解できます。

日本代表は「オールスター」ではない

 日本代表には様々なチームから選手が集まってきますが、そこには「日本代表としての継続性」というものがあります。その時々で調子のいい選手を、オールスターチームのように集めればいいわけではありません。

 18年のロシアW杯後にチームが立ち上げられ、昨年9月からはW杯アジア最終予選を戦っています。活動のたびに招集メンバーを入れ替えて競争を促しつつも、コアメンバーを中心にみんなで作り上げてきた空気感やムードというものがあります。経験を持った選手が若い選手や新戦力の選手たちにいい声かけをして、より力を発揮しやすいグループの雰囲気を作っている、といった場面もたくさんあったと想像できます。

 グループ2位にいる現在はそういった空気感に包まれているはずで、森保監督が昨年10月のオーストラリア戦の劇的勝利をきっかけとした一体感を大事にしたいと考えるのは、至極当然なことなのかなと。僕が代表でプレーしていた当時とは時代は違いますが、雰囲気作りの大切さを身をもって経験してきたひとりとして、そのように考えます。

 過日行なわれた国内組のキャンプについては、昨年末の記事で「爪痕を残してほしい」と書きました。実際に招集された選手たちは頑張っていたと見聞きしています。今回の2試合には招集されなかった選手たちも、この先につながる爪痕は残せたでしょう。

 新型コロナウイルスやケガなどで追加招集が必要となった場合には、国内組からピックアップされていくでしょう。実際に中谷が追加招集で呼ばれていることも、国内合宿の充実を物語っています。

チーム全体が大黒柱の不在に奮い立っているはず

 1月27日に対戦する中国は、監督が代わりました。つまり相手の出かたが非常に読みにくい。僕自身も経験がありますが、すごく難しいシチュエーションです。

 新監督の初戦、なおかつアウェイゲームということを考えると、中国は非常に固い試合運びをしてくると想像できます。日本は試合の入り、とくに立ち上がりの5分から10分が大事になります。

 具体的には、受け身の姿勢は取らずにどれだけ相手を見てプレーできるか。中国のシステム、戦術、出場選手が、戦前の予想と違うかもしれない。スタメン表ではDFが4人でも、実際は5人といったことがあります。その違いを、試合開始からどれだけ素早く一人ひとりが把握できるかがポイントになります。

 相手は前からプレッシャーをかけてくるのか。5-4-1で守ってくるなら、カウンターの起点をどこに置こうとしているのか。

 事前の想定との違いをそれぞれがいち早く確認し、整理したうえで相手の嫌なところを突く。それを周りも感じて複数の選手が連動し、ゴールを奪いにいくことが大切になってきます。

 今回の連戦で勝ち点6を取ることができれば、グループ3位以内はほぼ確定するでしょう。3月の2試合でオーストラリアとアウェイで引き分け、ベトナムにホームで勝って2位以内を確保、というシナリオも現実的になってきます。

 チーム内の空気を想像すれば、CBで出場が予想される選手だけではなくチーム全体が、吉田と冨安の欠場に奮い立っていると思います。「ふたりがいないから」とは絶対に言われたくないはずですし、闘志を漲らせているはずです。森保監督以下スタッフと選手たちの力を結集して、この苦境を乗り越えてほしい。いまの日本代表には必ず乗り越えられる力がある、と信じています。

 

1:名無しさん@さかまと!

本質をついた内容だと思う

 

2:名無しさん@さかまと!

オールスターではないのは確かにそうだけど、調子が良い選手を後半途中から
信頼して使うことも監督の責任じゃないのかって思うよな
安定というより現状維持。固定されたメンバーがどうなるかなんて
ザッケローニの時に痛いほど味わったのにな

 

3:名無しさん@さかまと!

なんの実績もないのにYouTubeで戦術語ってイキってる奴の動画だけを根拠に文句言ってる奴はまずはこっちを読んで欲しい

 

4:名無しさん@さかまと!

憲剛さんが言うとめちゃくちゃ説得力あるけど、多分森保がこれ言ったら、
じゃあもっと点入れろよ無能 ってなる気がするわ。

 

5:名無しさん@さかまと!

一番招集外で不可思議なのは鎌田かな。 フランクフルトの中心選手なのに招集外。

 

6:名無しさん@さかまと!

てのを監督の口から説明せい。 はやく憲剛が代表の全権掌握するくらいになってくれまいか。

 

7:名無しさん@さかまと!

確かに頷ける意見なんだけど、これって本来は監督が説明すべきものだよね

 

8:名無しさん@さかまと!

同じ考えなのか知らんけど森保がちゃんと説明すれば…
新戦力に至ってはキリンチャレンジカップでもそんな目新しいことやらんかったような気がするけどな…

 

9:名無しさん@さかまと!

すごくためになるけど別にこれ監督たちの代弁じゃないんだよね
というかオールスターじゃなくていいけど勝つチームがいいんだよ

 

10:名無しさん@さかまと!

っていうのが中村憲剛氏の解釈。 森保が何を考えてるかは不明。

 

11:名無しさん@さかまと!

今回の選考に文句言う人はこれを100万回読んで、
いかに自分は知識が少なく、思慮が浅く、無責任なのかを知ってほしい

 

12:名無しさん@さかまと!

何故呼ばない?ではなく 何故事前にチームに組み込むんで
代替性を上げなかったのかという問いの方が正しい。
吉田や冨安が抜けた時の事を考えて事前に慣らすべきだった。

 

13:名無しさん@さかまと!

仮にこの思想を森保が持っていたとしても、これを森保が言語化できてないのがやばい

 

14:名無しさん@さかまと!

至極真っ当なことが書いてあるけど、森保監督本人の意図がそうとは限らない
少なくとも憲剛さんと戸塚さんのすごさはわかった

 

15:名無しさん@さかまと!

納得感しかない。

 

16:名無しさん@さかまと!

文句言いたければ中村憲剛並の説得力を持って言っていただきたいものだ。
コロナ禍で簡単に移動もできないし日程が詰まっている分過去のW杯予選とは異なるわけで。
ついで言うなら、中国みたいに50人招集かけても絶対万人が納得することはないだろうねw

 

17:名無しさん@さかまと!

うーん、まぁ言わんとすることはわかる。
問題は実際そうだとしても内部の当事者(監督やスタッフ達)でなく
外部の中村憲剛にここまで具体的に言わせちゃってることだと思う。

 

18:名無しさん@さかまと!

代表はオールスターじゃないにしても、レベルの問われる選手はいると思うんだが

 

19:名無しさん@さかまと!

めちゃくちゃ分かりやすい解説 やっぱり招集するのにも色々な考え方があるのね

 

20:名無しさん@さかまと!

中村憲剛が言うなら納得するわ。


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