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【朗報】今年のJ2には若い才能が溢れている!!!

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 今シーズンのJ2は面白い。いつも以上に話題が豊富だ。

 8月23日までに全日程の3分の1を消化し、V・ファーレン長崎が首位に立っている。就任2年目の手倉森誠監督は既存のメンバーを底上げしながら効果的な補強を行ない、巧みなコンバートで采配に幅を持たせることにも成功した。

 プロ1年目の毎熊晟矢(まいくませいや)は、好調なチームを象徴する存在だ。得点感覚とパスセンスを備える万能型のストライカーとして入団したが、「チームとしてボールを保持して動かそうと考えたときに、プレッシャーを受けても怖がらず、高い位置へ勇気を持って出ていける」(手倉森監督)選手として右サイドバックに抜擢された。

 6月下旬のリーグ再開後は先発に定着し、アタッキングサードで攻撃性能を発揮しながら守備力を向上させている。手倉森監督は「長い距離を迷いなく出ていく判断力」も評価しており、右サイドバックに目覚める東京五輪世代の成長は、長崎のJ1昇格を左右すると言ってもいい。

北九州の2トップは要チェック。

 2位には誰も予想できなかったチームがいる。2016年以来のJ2復帰となるギラヴァンツ北九州だ。これまで4つのチームをJ1へ昇格させた小林伸二監督が率いるチームは、7節から14節まで8連勝を飾っている。通算では10勝1分3敗で、首位の長崎を勝点1差で追走している。

 どのチームにも走り負けない走力と、高強度のプレーを身上とするチームには、将来性豊かなタレントが揃っている。若手を生かす経験者の存在もある。そのなかでも2トップは要チェックだ。ディサロ燦シルヴァーノと町野修斗である。

 イタリア人の父と日本人の母を持つディサロは、ここまで得点ランキング2位の8ゴールをマークしている。昨シーズンはJ3で7得点だったから、成長の歩幅を一気に広げている印象だ。最前線でボールを収めながらDFラインの背後を狙い、利き足の左足から繰り出す一撃はハンマーのような破壊力を持つ。

 ディサロのやや後方にポジションを取る町野は、ここまで5得点6アシストを記録している。185センチのサイズを生かした高さと強さがあり、カウンターの局面でボールを運ぶ推進力も高い。

J1各クラブが目を光らせている。

 大卒2年目の24歳とプロ3年目の20歳は、J1各クラブの強化担当が追跡するタレントだ。さらに言えば、4-4-2のシステムで右サイドハーフとボランチで起用される高橋大悟、2列目左サイドを担当するドリブラーの椿直起も魅力的な「個」である。21歳の高橋は清水エスパルスから、20歳の椿は横浜F・マリノスからの期限付き移籍だが、どのクラブにとっても魅力的なタレントと言える。

 3位の徳島ヴォルティスでは、プロ5年目の垣田裕暉が覚醒している。所属元の鹿島アントラーズを離れてJ2で経験を積んでおり、ツエーゲン金沢で2018年に9得点、2019年に8得点と実績をあげ、徳島入りした今シーズンはすでに7得点をあげている。

 昨年のJ2で日本人最多得点をあげた呉屋大翔は、長崎から柏レイソルへ引き抜かれた。日本人2位の一美和成は、京都サンガから横浜FCへ所属先を変えた。このまま得点王争いを演じていけば、181センチのストライカーにも様々な選択肢が提示されるに違いない。

磐田、福岡、大宮にもJ1級のCBが。

 1年でのJ1復帰を目ざすジュビロ磐田では、伊藤洋輝がチームに新しい風を吹き込んでいる。名古屋グランパスからレンタルバックしたプロ3年目の21歳は、ボランチからセンターバックへのコンバートで新たなプレースタイルを獲得しつつある。

 左足から繰り出す長短のパスで、攻撃の起点となっているのだ。188センチと体格にも恵まれており、東京五輪代表の候補にも浮上していきそうだ。

 東京五輪の出場資格を持つセンターバックでは、アビスパ福岡の上島拓巳が成長著しい。柏レイソルからの期限付き移籍で加入し、ここまでチーム唯一の全試合フルタイム出場を記録している。

 対人プレーに力強く、エアバトルの勝率はJ2屈指と言っていい。プロ2年目の23歳はゲームキャプテンを任されることも多く、最終ラインからチームを鼓舞していく。

 大宮アルディージャの西村慧祐も、大卒1年目で主力級の活躍をしている。高木琢也監督が「タテにつけるのがすごくうまい」と話し、自らも特徴にあげるフィードは精度が高い。空中戦にも自信を持つ。3バックと4バックを併用する指揮官のもとで、戦術的な引き出しを増やしていけることも成長を促すだろう。

久保建英世代の大型ストライカー。

 久保建英と同じ2001年生まれの選手では、ジェフユナイテッド千葉の櫻川ソロモンが衝撃的なデビューを飾った。ナイジェリア人の父を持つ190センチの大型ストライカーは、プロデビュー戦で初ゴールを記録したのだ。

 今シーズンのJ2は連戦が多く、選手を使い分ける監督は多い。千葉の尹晶煥監督もそのひとりで、19歳の櫻川も途中出場を含めて出場機会を与えられている。あとは、どのタイミングで爆発するのかだ。

 櫻川よりさらに若いFWもいる。レノファ山口の河野孝汰だ。

 7月の長崎戦でJ2の最年少得点記録を打ち立てた17歳は、霜田正浩監督が「しっかりとボールが収まるし、身体の使いかた、シュートセンスもいい」と評価する有望株だ。日本サッカー協会の技術委員長を務めた指揮官のもとで、アカデミー育ちの高校生Jリーガーは研鑽を重ねている。

J3降格がないことも若手起用を後押し?

 チームは上位に食い込めていないものの、フレッシュな才能が揃うのは水戸ホーリーホックだ。J1やJ2の他クラブから期限付き移籍してきた選手たちが、出場機会を得て躍動している。

 なかでも勢いがあるのは山口一真だ。鹿島アントラーズから期限付き移籍したアタッカーは、チームトップタイの5得点をあげ、4つのアシストも記録している。「下のカテゴリーに来たからには、得点を求められている」と話す24歳は、試合を重ねることでコンタクトプレーに逞しくなり、局面を打開する力が際立つようになってきた。

 中2日や中3日での連戦を乗り切るために、さらには選手の疲労を分散する目的から、各チームの監督は「総力戦」を合言葉とする。今シーズンJ3降格がないことも、思い切った選手起用を後押しする。経験や実績を問わずに多くの選手が起用される傾向は、今後も続いていくだろう。

 新戦力の補強に動くクラブも少なくない。清水からアルビレックス新潟入りした鄭大世、横浜FCから大宮に完全移籍した元J2得点王イバの移籍がニュースとなったが、若手や中堅の覚悟を込めた移籍もある。2つの自動昇格枠を巡る各チームの戦いぶりとともに、誰がブレイクスルーを果たすのかも興味深いのだ。

(「JリーグPRESS」戸塚啓 = 文)

 

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