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久保建英を智将エメリ自ら口説く。ビジャレアル初タイトルへの本気度。

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 久保建英のスペイン2年目の挑戦がはじまった。

 数あるオファーの中から新天地に選んだのはビジャレアル。毎年ラ・リーガで上位を争う国内の第二勢力でありながら、ファンやメディアの過剰な圧力とは無縁のアットホームな町クラブでもある。

 成長著しい19歳にとって、さらなるステップアップの場としては好条件が揃っているだけに、今から新シーズンの活躍を楽しみにしているファンは多いはずだ。

昨季5位も監督解任、エメリ招聘。

 それに今季のビジャレアルは本気だ。

 それはハビエル・カジェハ前監督との契約を解除し、ウナイ・エメリを招聘したことが物語っている。

 カジェハは7シーズンに渡ってビジャレアルでプレーしたOBで、指導者としてもビジャレアルのフベニールでキャリアをスタートし、Bチームを経てトップチームを任されたクラブ叩き上げの監督である。

 2018年12月には成績不振で解任されたが、後にフェルナンド・ロッチ会長自ら「私の間違いだった」と非を認め、わずか50日後に復帰させている。

 その後カジェハはチームを立て直し、昨季はラ・リーガで5位に導いた。だから普通に考えて、このタイミングで解任する理由は見当たらなかった。

 それでもビジャレアルがエメリの招聘を決断したのは、長年の悲願であるクラブ初タイトルを獲得し、もう1つ上のレベルにたどり着くためなのだろう。

好チームだがタイトルとは無縁。

 ロッチ会長率いるパメサグループがオーナーとなった1990年代後半以降、ビジャレアルは優れた選手育成と健全経営で急成長を遂げたものの、いまだ初タイトルには手が届いていない。

 ラ・リーガの最高成績は2007-08シーズンの2位。欧州のカップ戦は4強が最高で、ファイナルの舞台に立ったことはない。

 2003-04シーズンのUEFAカップはバレンシア、2005-06シーズンのCLはアーセナル、2010-11シーズンのELはポルト、2015-16シーズンのELはリバプールとの準決勝で、初のファイナル進出を阻まれている。

 コパデルレイに至っては格下に足をすくわれることが多く、4強入りすら2014-15シーズンの一度しか経験していない。昨季も準々決勝で2部のミランデスに敗れており、それがエメリ招へいを決断させた一因とも言われている。

 周知の通り、エメリはセビージャ時代にヨーロッパリーグ3連覇の偉業を成し遂げている。パリ・サンジェルマンでも2季連続で国内のカップ戦2冠を獲得しており、ビジャレアルに欠けるトーナメントの勝ち方を熟知した監督だと言える。

実は別のマドリー保有選手も狙っていた。

 エメリの就任会見に同席したロッチ会長は「重要なのは毎年ラ・リーガとヨーロッパで戦い続けること。タイトル獲得に執着すべきではない」と話していたが、本人は悲願の初タイトルを期待されていることを十分に自覚しているはずだ。

 それはエメリが久保の獲得を熱望し、直接電話で口説いたことからも窺える。

 エメリの就任前、ビジャレアルは別の選手を獲得すべくレアル・マドリーと交渉していた。昨季はBチームのカスティージャからレガネスにレンタル移籍していた、オスカル・ロドリゲスである。

 1部初挑戦の昨季、オスカルはMFながらチーム最多の9ゴールを記録し、シーズン途中に2人のストライカーを引き抜かれたレガネスが最終節まで残留の望みをつなぐ原動力となった。7月のマジョルカ戦を見た者であれば、彼が決めたえげつないほど強烈な直接FKを記憶しているはずだ。

完全のオスカルより、レンタルの久保。

 2列目のポジションならどこでもこなせる22歳は、500~600万ユーロの移籍金でビジャレアルに移籍間近と見られていた。しかし、久保獲得の可能性が浮上したことで選択を迫られたエメリは、最終的に久保を選んだ。クラブには双方を獲得する余裕がなかったからだ。

 この選択が意味するところは大きい。

 完全移籍、もしくは保有権の50%を買い取って獲得できたオスカルとは違い、久保は1シーズンのレンタルが必須条件。それでいて久保の年俸とレンタル料を合わせた負担額はオスカルの獲得費用と大差なかった。

 ならば1シーズンのみでいなくなる久保より、2年目以降も戦力となるオスカルを選ぶ方が得策と考えるのが普通である。実際、一時は有力視されていたセビージャが久保の獲得を断念したのも、2シーズンのレンタル期間や買い取りオプションをレアル・マドリーが拒否したからだという。

 それでもエメリとビジャレアルが久保を選んだのは、それだけ彼らが2020-21シーズンに賭けており、久保に即戦力としての期待を寄せているからに他ならない。

コクラン、パレホも獲得で戦力整備。

 久保の獲得に続き、クラブはフランシス・コクラン、ダニ・パレホの加入を立て続けに発表。今夏にチームを去った2人の大黒柱、ブルーノ・ソリアーノとサンティ・カソルラの穴埋め補強を早々に実現し、新シーズンに向けて着々と戦力を整えている。

 クラブの目標はラ・リーガでの上位進出と並行し、ELとコパデルレイで悲願の初タイトルを獲得すること。そのためには2チーム分ともいえるほどの豊富な戦力をフル活用し、例年以上に厳しい過密日程を乗り越えていく必要がある。

 久保のプレーポジションには昨季ラ・リーガで18ゴールを挙げたジェラール・モレノ、快足ドリブラーのサム・チュクウェゼら左利きのアタッカーがいる。厳しい競争が待っていることは間違いないが、週2試合ペースが続くうちは出番には困らないはずだ。

「常にボールを支配していたので」

 昨季マジョルカでは1人レベルの違うプレーを見せたが、チームを2部降格から救うことはできなかった。スペイン1年目で残した4ゴール4アシストは悪い数字ではない。

 ただ、より攻撃の機会が増えるはずのビジャレアルではゴールに直結するプレーを増やし、チームを勝たせる存在となることが求められる。

「このチームでプレーできることをうれしく思う。ビジャレアルとの対戦では彼らが常にボールを支配していたので、プレーリズムに付いていくのに苦労した。これから逆の立場になることを考えるとわくわくしてくる」

 8月11日に行われた入団会見にて、久保はビジャレアルでのプレーに対する期待感を口にしていた。

 グロゲ(バレンシア語で黄色。ビジャレアルの愛称)に悲願の初タイトルをもたらすことができれば、久保はクラブの歴史に名を残す英雄の1人となるだろう。

 そしてもちろん、目指すレアル・マドリーでの成功にもつながるはずだ。

引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/a561e2c87f8bc06fe9d14a0b66e18dd433e48fd3

 

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